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英SSEの電力網点検を複数年契約で更新、洋上風力点検にも拡大するCyberhawk

英SSEの電力網点検を複数年契約で更新、洋上風力点検にも拡大するCyberhawk

ニュースの概要

英Ondas傘下のCyberhawkが、英電力大手SSEの送配・送電網を対象とするドローン点検・測量業務の契約を3年間で更新した。最大2年の延長オプションも付き、さらに洋上風力タービンの点検業務も新たに契約範囲へ追加された。送配電網という陸上の大規模インフラと、洋上風力という海上の再生可能エネルギー設備、異なる領域の点検ニーズを一つの事業者が長期契約でまとめて担う構図となっており、電力インフラ分野でドローン点検が単発の飛行作業ではなく、継続的な保守体制の中核として定着しつつある実態を示す動きといえる。

引用元: CyberhawkがSSE向けに英国電力網のドローン点検契約を更新、洋上風力点検にも拡大(Ondas)

分析・見解

単発飛行から複数年契約へ、点検ビジネスの収益構造が変わる

Cyberhawkが獲得した契約は3年間に加え、最大2年の延長オプションが付く。合わせれば5年に及ぶ可能性がある長期契約だ。ドローン点検はこれまで、鉄塔や設備を一本ずつ撮影する単発の受託作業として扱われることが多かった。発注側の送配電事業者が複数年契約を選ぶようになったのは、点検データを時系列で積み重ね、劣化の進み方を予測し保守計画に反映させる運用が定着してきたためだろう。単年契約を毎回入札するより、同じ事業者に継続して任せたほうがデータの一貫性を保ちやすいという判断が背景にあると見てよい。

陸上送配電網と洋上風力、異なる現場を一社が横断する意味

今回の契約で注目すべきは、既存の送配電網点検に洋上風力タービンの点検が追加された点だ。陸上の鉄塔・変電所の点検と、海上に設置された風車のブレード点検とでは、必要な機材や飛行許可、気象条件への対応が大きく異なる。この二つをまとめて一つの事業者に任せられるとSSE側が判断した背景には、Cyberhawkが陸上・海上双方での運用実績を積んできた事実があるはずだ。発注側にとっては点検業者を分けて管理する手間を省き、データ形式や報告体制を統一できる利点がある。

目視外飛行と画像解析力が選定基準として重みを増している

長距離の送電線や洋上の風車群を効率的に点検するには、操縦者の目視が届かない範囲まで飛ばす目視外飛行(BVLOS、=操縦者が機体を直接見ずに飛ばす運用方式)の許可が欠かせない。加えて、撮影した画像から腐食やひび割れなどの異常を自動で見つけ出す解析技術も求められる。単に飛ばせる業者ではなく、長距離運用の許認可と画像解析のノウハウを両方備えた事業者が複数年契約を獲得しやすくなっている構図が、今回の契約更新からも読み取れる。

再エネ拡大が点検需要を後押しする流れは続く

英国に限らず洋上風力の設置基数は増加が続いており、稼働後の保守点検需要も比例して膨らんでいく。送配電網の老朽化対応と洋上風力の点検需要が同時に拡大する中、両方に対応できる点検事業者への発注は今後さらに増えると見込まれる。

ビジネスへの影響

日本の送配電・再エネ事業者にも複数年契約という選択肢がある

国内でも送配電網の老朽化対応と、太陽光・風力発電設備の点検需要が同時に拡大している。単年度の入札を繰り返すより、Cyberhawkのように3年程度の長期契約とデータ蓄積を前提にした発注方式に切り替えることで、点検コストの見通しと劣化傾向の把握がしやすくなる。発注側の設備管理部門は、今回のSSEの事例を複数年契約へ切り替える際のモデルケースとして検討する価値がある。

点検事業者を選ぶ基準に解析力と許認可対応を加える

点検業者を選定する際は、飛行できるかどうかだけでなく、目視外飛行の許可取得状況や、画像解析による異常検出の実績を確認事項に加えるべきだ。陸上インフラと再エネ設備の両方に対応できる事業者であれば、発注や報告の窓口を一本化でき、管理コストの削減にもつながる。

外壁・インフラ点検事業者にとっての事業拡張の方向性

国内の点検事業者にとっても今回の事例は示唆がある。単一分野の点検に留まらず、インフラ点検と再エネ設備点検の両方に対応できる体制を整えることが、長期契約を獲得する上での競争力になる可能性が高い。特に電力会社や自治体が発注する大型案件では、複数分野をカバーできることが入札参加の前提条件になりつつある点にも注意したい。

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