ニュースの概要

東洋製罐株式会社が開発したSABOT-3は、DJIの産業用プラットフォームMatrice 400/350 RTKに加工なしで取り付け可能なスプレ缶噴射装置です。従来のドローン活用が補修箇所の点検にとどまっていたのに対し、SABOT-3はその場での簡易補修まで対応可能。株式会社セキドは5月22日に横浜・鶴見で無料デモンストレーションを開催予定です。...

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業界への影響

これまでの産業用ドローンによる点検は、あくまで「異常や劣化箇所を見つける」ところで完結し、実際の補修は足場や高所作業車をあらためて用意して人の手で行うのが一般的でした。点検と補修の工程が分断されているため、異常の発見から対応までにリードタイムがかかり、再訪や仮設のコストもかさむことが現場の課題になっていました。点検に使う機体にそのまま噴射装置を取り付け、その場で簡易補修まで踏み込めるようになれば、この「発見してから直すまで」の流れを一気通貫でつなげられます。足場の設置や再訪の手間を減らせるだけでなく、高所や危険箇所での作業を人が担う場面を減らせる点も、人手不足が深刻な点検・保全の現場にとって大きな意味を持ちます。

今後の展望

現時点では対応できるのは簡易的な補修が中心とみられますが、噴射装置の精度や機体の積載・飛行安定性が高まっていけば、ドローンだけで完結できる補修の範囲は少しずつ広がっていくと考えられます。まずは今回のような実機デモンストレーションを通じて、現場の実務者が自分たちの設備でどこまで使えるのかを見極めていく段階でしょう。一方で、屋外飛行にともなう航空法などの法規制や、風・天候の影響、補修品質をどう担保するかといった実運用上の課題は残ります。点検で得たデータと補修の履歴を一元的に管理する仕組みと組み合わせ、予防保全のワークフロー全体に無理なく組み込めるかどうかが、今後の普及を左右する鍵になりそうです。